the very best of aobozu

藍坊主 the very best of aobozu歌詞
1.ハローグッバイ

作詞:佐々木健太
作曲:藤森真一

ヨーグルトのカップに赤とんぼが止まってる、
カラカラ乾いた、夕日の匂い。
木枯らしは木枯らしで、アリはアリで、ネコはネコ、
けどぼくは、いまだに、ぼくになれない。

劣等感の固まりがずっと、息をしてもパンを食べても、
飲み込めないところに詰まってんだ、
バケツ3杯分じゃ足りないくらい

あなたが生きているこの世界に僕はなんどでも感謝するんだ。
溜め込んだ涙が腐ってしまう前に、ハローハローグッバイ

「ドーナツの穴ぼこは、存在か空白か?」と、
だれかが言ってた。美しい言葉。
ぼくの抱える穴が、意味のある存在だったら、
どんなにいいだろう。救われるよ。

幸せの絵の具絞ったらチョコレート色が少しでた、
くだらねえと口に出したら、
消えてしまいそうな光だった。

あなたが生きているこの世界に僕はなんどでも感謝するんだ。
溜め込んだ涙が腐ってしまう前に、ハローハローグッバイ

サンダルはいらない、落ち葉踏んで、長い影を置いて、走り出せ。

蹴り上げた坂道、骨が溶けそうな雨、星は夜の隙間埋めた。
倒れるまで走れ、くたばるまで走れ、ずっと、ずっと、ずっと。


2.鞄の中、心の中

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

何気ない日の帰り道 帰宅ラッシュの電車乗り
鞄から教科書取り出し見ていると
無意識に計算する僕の頭は君に会う確率を出してる

そうだ君を待ってるんだ 何もできず待ってるんだ
非常識にまわりを見渡す僕がいる
懸命に計算する僕の頭は偶然の公式探してる

細かい理屈なんてない 小さい体裁すらない
ただ君に会えればそれでいい

何度も何度も君の名前呼ぶ 無言の返事が心に刺さる
何度も何度も君に呼びかける まるで独り言のように

教科書を鞄にしまい 日記を取り出して見ると
胸つまる思いだ。 当時の君が言う
「私には彼氏(あなた)がいる、だけど何故だろう 孤独感いつも感じている」

呼んだら振り向いてくれた その度に僕は消えてた
裏切りの連続の過去よ

何度も何度も君の名前呼ぶ 無言の返事が心に刺さる
何度も何度も自分に言い聞かす これであたり前なんだよと

小説取り出す 幕末の話 千葉さな子という女(ひと)が
ある男を待ち 一生を一人で終えた物語

何度も何度も君の名前呼ぶ 無言の返事が心に刺さる
何度も何度も思うことがある 僕はこの女(ひと)のようでもいい


3.ウズラ

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

僕は空が飛べないよ そしてとても弱くて
だけどあなたはいつでも 僕のこと見捨てないよ

鳴けば届くと想ってた 言葉は軽薄だから
僕はおろかでしょうか ギャーギャーと声を荒げて

いつも短い 羽とこの命 震わせてあなたを想うよ
くもりガラスに月の色。

僕の名前は ピッピと言います 茶色い羽をパタパタさせて
あなたを笑顔にしたい ただそう願います
喜ぶ力 笑える意味を 愛しさの中 感じる事を
いつか冷たくなる前に 届けたいのです

カギをかけてしまえたら ずっと楽になれるのに
心は目に見えないから 本当に面倒臭いな

だから あなたが 胸を痛めたら
弱くて小さい生き物の 僕に手をふれてください

僕の名前は ピッピと言います 茶色い羽をパタパタさせて
あなたを笑顔にしたい ただそう願います
喜ぶ力 笑える意味を 愛しさの中 感じる事を
いつか冷たくなる前に 届けたいのです

つまづいて鎖つけて 君は歩く この世界を
疲れたらここにおいで 全てほおり投げて
ただ呆けてボーッと過ごす たまにはいいだろう

あなたが笑う 僕は嬉しい あなたが泣くと 僕は悲しい
こんな気持ちになれたから 死ぬほど生きてたい
喜ぶ力 笑える意味を 愛しさの中 感じる事を
いつか冷たくなる前に 届きますように


4.雫(しずく)

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

涙は枯れ果てはしない 吐き出しそうな嫌悪の雨
降っては心をにごらせ ひどく空っぽになるまでさらってく

君はどこまで歩いてゆくの 寂しそうに笑いながら
楽しくない笑顔なんて 僕は見たくない
少女の瞳 影に残して 煙を吐き捨てる
雨の中溶けていった 灰色と涙

雨音に遠のいてく やわらかな陽の光
無力だろう 孤独だろう それが僕らだろう

涙は枯れ果てはしない 吐き出しそうな嫌悪の雨
降っては心をにごらせ ひどく空っぽになるまでさらってく

君は再び歩き出した 雨上がりのにおいの中
夕焼けは全てのものを 同じ色にした

とうがらし色の煙 空に舞って消える
水たまりも 君の影も 斜陽の中

涙は枯れ果てはしない 吐き出しそうな嫌悪の雨
降っては心をにごらせ ひどく空っぽになるまでさらってく


5.未知の道の道

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

僕からアレをとったら何も残らない
僕からアレをとったら何も残らない

家族から愛をとったら家族じゃなくなるように
僕からアレをとったら僕じゃなくなってしまう

そんなものがあったなら 胸がはちきれる
ドキドキするぜ!!

一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
ぎゅっとぎゅっとふみしめて 前に進む
一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
きっときっとそう信じて 前に進む
アレを見つける道

君からアレをとったら何も残らない
君はアレを見たか君は見つけられたか

そんなものがあったなら 君は輝くぜ
キラキラするぜ!!

一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
ぎゅっとぎゅっとふみしめて 前に進む
一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
きっときっとそう信じて 前に進む
アレを見つける道

一人一人のアレがある 自分なりの道がある
だからあせらなくてもいいんだよ
人と比べるものじゃないんだよ

一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
ぎゅっとぎゅっとふみしめて 前に進む
一歩一歩一歩ずつ 僕は歩く
きっときっとそう信じて 前に進む
アレを見つける 未知の道の道


6.すべては僕の中に、すべては心の中に

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

頭の上に広がる暖かな空は 今朝 毛布に残してきた温度や湿度かもしれない
そこに浮かぶ大きな雲は さっきしたあくびかもしれない

季節外れの湿気を含んだ雪は 日曜夕方、
アニメを見ている時の憂鬱なのかもしれない
月曜の飛行機雲は 高すぎたハードルかもしれない

夕方に降ったお天気雨は 泣きたい時の作り笑いかもしれない

すべては僕の中に すべては心の中に
誰も分かってくれない そう思う時はいつも 自分も自分を分かっていないんだ
この広い空の下 あなたに被せてしまった
疑いの網を取り払えるのは 他の誰でもない この僕なんだ

自分らしさは決め付けたその瞬間に
からっぽになってしまうよ 何も無くなってしまうよ
ほらまたアポロが飛んだろ 君なら何を飛ばすだろう

信じるでもなく疑うでもなく 頭に浮かんだことすべてが出来ること

すべては君の中に すべては心の中に
胸の鼓動が数を重ねるたび 広がり続ける無限の可能性
この広い空が今 涙で覆われてても
明日の天気を晴れると決めたら そうなるように歩くだけなんだ
自分の世界を作り上げるのは 他の誰でもない 自分だけなんだ


7.スプーン

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

なにげない ぬくもり
感じるよ ぬくもり

リズミカルな包丁聞いて 叩いた食器ドラム
いっしょに歌う太い声 「静かに!」と高い声
湯気のむこうに いつでもある笑顔に
「ありがとう」の一言を 言い忘れてた気がするよ

あたりまえで あたりまえで
大切さに気付いてなかった
あたたかくて 安心するよ
カレーライスのようだな

道を踏み外しそうになった時 笑って見せてくれた
目に涙を溜め込んで 笑って見せてくれた
どんな時でも 包まれていたんだ
どんなに苦しくても 涙を隠すやさしさに

あたりまえで あたりまえで
大切さに気付いてなかった
あたたかくて 愛しくなるよ
カレーライスのようだな

「ただいま」とスプーンに話しても
疲れた自分が映るだけ
「おかえり」が待っている台所が
こんな こんなに幸せだったなんて

あたりまえの あたりまえの
大切さに気付いてなかった
身近なことを 喜びにしたい
カレーライスのように

ずっと ずっと 大事にするよ
「あたりまえ」 という 「しあわせ」


8.テールランプ

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

灰色の夜に
黄色い首輪の年老いた犬が
テールランプ見てる
あんな風に早く走れたらいいなあ
あんなふうに僕も走れたらいいのになあ
追いすぎて老いすぎて足がもう動かないよ

神様一つ聞いてくれよ
風切る足を僕にくれよ
星降る丘に行きたい
あの娘に一度星見せてあげたい
突き出す前足をくれよ
蹴り出す後ろ足をくれよ
あの娘を笑顔にしたい
灰色の夜を駆け抜けてさ

灰色の夜にヘッドランプ見えた
一瞬のことだ あの娘がひかれた
どうして動かない どうして笑わない
ずっとずっと君を笑顔にしたいのに

堪えても堪えても涙が出てしまうよ

神様一つ聞いてくれよ
あの娘を助けてやってくれよ
なんにもいらないから
君がいなけりゃ 走る意味ないから
輝く明日なんていらない
たった今息絶えたっていいよ
あの娘を笑顔にしたい
その笑顔がさ 見えなくても

星空見せたくて あの娘を背負い歩く
だんだん背中冷たくなる
「ねぇ、君はここにいないんだね。」

神様答えてくれよ
あの娘はどこに行ったんだよ
天国へいったんだろ
幸せそうに笑っているんだろ
ずっとずっと出来なかったけど
いつかは僕もそこへ行く
そしたら星見に行こう
灰色の夜を駆け抜けてさ


9.コイントス

作詞:佐々木健太
作曲:渡辺拓郎・藤森真一

フラフープの輪が棒に変わる、90°回転させただけで。

□も△も○も横から見ればただの線さ。

君は笑うよ、誰かのように、僕は見たいよ、君の姿を、
さあさ そろそろ4分の1回転してくれないか。

チャイニーズフードを入れたレンジ、
見えない奇跡が また今起こってる。

このキテレツさが当たり前に変わってしまうのはなぜだろう。

君は笑うよ、誰かのように、僕も笑うよ、わけもわからず、
さあさ そろそろ壊そうぜ、右しか向けない世界。

心をまわし続けよう、まわすんだ。

指で弾いた コインのように、立体になる 僕たちの個性。
ほら気がつけば 僕らもうどこから見ても 僕ら。


10.ラストソング

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

なぜ、こんな苦しみや悲しみが、世界中に充満しているんだろうって、
絶望の真っ最中にいるあなたは、きっと思ってるんだろう。
決して長続きしない幸福感、安定なんて知ることのない安心感、
のぼったかと思えばすぐに崩れる、何が素晴らしい世界だって。

緑は茂り、空は青く晴れ、線を引いたような飛行機雲が走り、
まるで僕らだけ取り残され、空白を漂ってる。

君に、君に、君に、伝えたい。
君に、君に、君に、歌いたい。

ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、ハローハローハローハロー、
さよならはできない。

昔読んだ本の中に書いてあった、世界中がみんな幸せになったら、
同時に全員が不幸になるだろうって、隙間の無い部屋みたいに。
がっしり固まったコンクリートと、決して固まらない川のせせらぎ、
あなたの心はどっちを選ぶ?どっちを美しいと思う?

君と、君と、君と、話したい。
君の、君の、君の、心と。

ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、ハローハローハローハロー、
さよならしちゃいけない。

人間の感性はとてもあ いまいさ、都会を風切る高級車なんかより、
田舎を走る軽トラックの方が、僕には豊かに見える。
悲しみはとても悲しいけれど、絶望は僕らが生きてるから、
あの海を青いと思えるから、それが豊かさだろう。

君は、君は、君は、どうですか?
君は、君は、君は、どうだろう。

ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、
ハローハローハローハローハロー、
さよならをするな。


11.羽化の月(FORESTONE Ver.)

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

はっぱにむしゃむしゃと、トンネルをあけてく、
八本あしの五番めは継ぎはぎの白い靴。
くたびれたルノは、ちょっと月をみてた、
そんなときフクロウのホウホウもかきけして、風!

ひゅるひゅる舞って、気づけば空のうえ
回転ふぁーふぁーふぁーふぁーふぁー、
ふぁーふぁーふぁーふぁーふぁー。
もんもくしてる、シェロとこんばんはってして、
どーどーどーどーどー、どーどーって乗った。

あおい銀河と、つきの神様、きこえますか。

愛する全てはもう 空ばかりにあって
地面の世界には かなしみばかりです

星の匂いがして、サナギのかたちです。
朝の音がかんかんと、とおくで弾けてる。


12.水に似た感情

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

消えてしまいたい
ふと思いませんか
別にどうでもいいですか
透明な水の底に薄くたまってる
不純物が愛しい
今日も塩素臭い くさい

せらせらり 流れるよ
水に似た感情
胸がふやける そっと
ああ なんて言うんだろう

切なさが色を帯びる
無色透明の色を帯びている

そんな感じでした

魚になって
深くもぐってゆきたい
アンコウのちょうちんをぶらさげて
不器用すぎるよ
僕もあなたも彼らも
人間はとても面倒くさい

せらせらり 流れるよ
水に似た感情
胸がふやける そっと
ああ なんて言うんだろう

切なさが色を帯びる
無色透明の色を帯びている


13.星のすみか

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太・藤森真一

輝き続ける光った星から、輝き続け、光ったあの空から、
黒いソーダ水、飲みこんだような、胸いっぱいの、夜めく心。

誰もいない、遠い過去に、星たちは砕け、欠片が結ばれ、地球になって、
物質から、なんでなのか、命を創った、僕たちの血は、星屑の液体。

ハロー、夏の空、僕らはもう光れないけど、
ハロー、内側は、苦しいほど、また光るよ。

輝き続ける光った星から、輝き続け、光ったあの空から、
僕らは何を感じられるだろう、永遠のような美しさか、
輝き続ける光った星から、輝き続け、光ったあの空から、
宝石もゴミも、愛も憎しみも、何もかもが、集まる心。

僕が消え、遠い未来で、化石になったら、人は僕に何を見るだろう。
分析して、名を付けて、解読をしても、愛した人は僕しか知らない。

ハロー、骨の奥、はかれない重さに、ゆれてる。
ハロー、生きること、君の他に、君はできない。

輝き続ける光った星から、輝き続け、光ったあの空から、
僕らは何を感じられるだろう、奇跡は宇宙だけじゃないよ。
輝き続ける光った星から、輝き続け、光ったあの空から、
目を閉じたって、閉じきれないよ、あの星さえ、持てなかった心。


14.伝言

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

大人になるってどんな事と 昔の僕が問いかける
それは、暗闇に入ることなんだよ でも怖くはないよ
人を愛すってどんな事と 鼻を垂らして問いかける
それは、暗闇で探す 小さな光だと 笑って見せた 分かってくれるかな

息苦しい暗闇の 光は眩しい その中でやっと出会えた 君という光

生きることとは 苦しむことと 真実そうに 誰かが言った
そんな真実は 認めるわけには いかないんだよ
だから誓ってやるんだ 愛を誓ってやるんだ ただ神様に誓うわけじゃない
生きる痛みを感じるほどに 優しさの意味を知る 誰かへの想いがあれば

人から想われるにはどうすればいい 今でも僕に問いかける
それは自分を想う延長線にあると答えてみる いや そう信じている

自分を想うことってさ どんな事だろう
それは日常の何気ないものと向き合う事だよ

命を繋げること 未来へ繋げること それは苦しみを 繋ぐことですか
それが本当なら すべての人を 否定するだろう
だから誓ってやるんだ 愛を誓ってやるんだ ただ神様に誓うわけじゃない
生きる痛みを感じるほどに 愛しさの意味を知る 自分への想いがあれば

生きることとは 苦しむことと 真実そうに 誰かが言った
そんな真実は 全身全霊で 否定してやる
だから誓ってやるんだ 愛を誓ってやるんだ ただ神様に誓うわけじゃない
生きる痛みを感じて思う
人は苦しむために生まれたんじゃない 人は幸せになるために生まれた
暗闇の中で見つけた


15.セブンスター

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

君が涙流した時 僕は星を想いました
朝日が輝くその時に 消える星を想いました

きらりきらり頬を伝う
声にならない 言葉を知る

僕が涙流した時 君は何を想ったろう
君の名前 叫びながら 線路に飛び込む夢を見た

ゆらりゆらり かげろうだけ
ここにもう君はいない
僕らが一緒に過ごした日々

Oh yeah Happy Happy Days…

きらりきらり頬を伝う
声にならない 言葉を知る
ゆらりゆらり かげろうだけ
ここにもう君はいない

Oh yeah Happy Happy Days…

北斗七星 輝く夜 僕は独りタバコを吸って


16.ガーゼ

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

生きて死んでゆく 僕たちはどこへゆく
シリウスもカノウプスも 今日はやけに眩しい気がするよ
僕の輝きは 電球の光のよう
強引で嘘つきで 落とせば弾けてしまう

六畳一間の暗がりの中 背中を丸めてふさぎこむ
モゾモゾと羽のない虫さえも もがいてるのに

そっと そっと こぼれないように
栓をキュッと差し込んでも
そっと そっと あふれてゆく
ため息にのって

空が0.3センチ位ずれている
僕が持つアンテナは 今日も調子が悪かった

やめたはずのタバコに手を伸ばす 懐かしくて湿気た味だなぁ
冷めたお湯につかっているようだ ゆるり ゆるり

そっと そっと こぼれないように
栓をキュッと差し込んでも
そっと そっと あふれてゆく
ため息にのって

湯気にむせながら ラーメンをすすったら
はなみずと一緒に 悲しみも少しでた
静寂 優しい 包まれてく

そっと そっと こぼれないように
栓をキュッと差し込んでも
そっと そっと あふれてゆく
ため息にのって

もっと もっと もっと もっと もっと もっと、


17.桜の足あと

作詞:佐々木健太
作曲:藤森真一

たんたん、と、刻んだ、あなたへの想い
私は、毛糸だけを、紡いだわけじゃない
とんとん、と、叩いた、背骨の裏側
夜が死に、朝がくれば、笑えるのかしら

のんのん、と、響く、ストーブの、青い灯が
しんしん、と、積もる、
溶けない私を、照らし続けてた

さくら舞って流れてゆく
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
私は、飛べないから

カンカン、と、シンクに、転がるビー玉
くるくる、と、廻りながら、流しに落ちてく
きっとあなたは、笑っているでしょう
意味もなく、無邪気な顔、輝かせながら

ぽんぽん、と、浮かぶ、あなたと、子羊の絵
そっと、目を瞑れば、
耳に残ってる、子守歌の音

さくら舞って流れてゆく
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
私は、飛べないから

だんだん、光が、生まれてゆく空
もう少し、夜に爪を、掛けていたいけど、
きゅんきゅん、私は、ねじ切ってゆく
さよなら、もう私は、歩いてゆけそう、

さくら舞って煌めく空
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
あなたを想いながら


18.雨の強い日に

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

君の手の温もり感じて歩く夜道
嬉しそうに 微笑む君
だけど僕は気付かぬうち ポッケに手を突っ込み
震える何か探す
心の中 探すように
ジャラジャラと小銭掻き分け

こんなはずじゃないと 自分恨んだ
忘れたはずの声を 心のどっかで待っている
僕がここにいる
冬の寒い景色がゆらゆらゆら熱くなってく

ずっとずっと君の側で笑ってられる気でいた
そっとそっと僕の心 君から離れていった

君といた時間が長ければ長いほど
思い出とか約束とかが
僕を縛る縄になっていく

ツメを立て 拳握っていた
自分が恥ずかしすぎて
気持ちが変わることがそんなに悪いのかと
正当化していた
そんな自分が情けなくて

ずっとずっと都合の悪い気持ちと向き合うことから
そっとそっと逃げ回ってた 綺麗事を盾にして

何もできないけど 気持ちを打ち明けるなら
雨の強い日にしよう
君が声出して泣けるように

ずっとずっと自分のことしか考えないでいた
だから最後は心の奥からごめんよ
そしてありがとう


19.言葉の森

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

僕は生まれて今日の日まで 人間として生きてきた
だけど 本当はロボットなんだと
言われたら信じそうな気がするよ 今なら

いいさ 直せば 命壊しても 愛する視線が集まるなら

この世界に嘘はないだろう この世界に本当もないのだろう
飛び方はどこのTVで習ったんだ 空の鳥よ

僕に子供ができたとして 子供が病にかかったなら
僕の電池をあげるから 生きて欲しい
そう思う 確かにそう思える

この世界が嘘だらけなら この世界は全部本当になる
本能が霞むほどの言葉なんてない気がする

Note PC 裏から 小さく聞こえる
もっと愛を もっと愛を もっと愛を もっともっとください

この世界が嘘だらけでも この世界が全部本当でも
この世界に必要だから この世界のすべてがある

必要なんだ 言葉だって 必要なんだ 君もここに


20.名前の無い色

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

泣ける映画が見たい時
本当は笑いたいことに気付く
お笑い番組が見たい時
本当は泣きたいことに気付く

ため込んでいた想いは
胸と喉を行ったり来たりして
ある時、涙に変わって
僕の頬をゆっくり伝った

そんな時、ふと思う
「自分」という絵を描いてみようと
感情の種類を数えたら
100 色入りでも足りないだろう

名前の付いてない色で
真ん中を塗り潰してみた
名前がついてその色が死んでしまうその前に

「誰も愛してくれないかも」と
「ありのままを受け入れたい」の
間で気付く、どっちにしろ
悲しみの数は変わらないこと

たった一枚のキャンバスにこぼれた涙が
花の形になるかもしれない

間違えを探しながら
必死にそれを描き直そうとする
正解が見えてないのに、間違えが分かるのはなぜ

「自分」という大きな絵は
消去法なんかじゃ描けない
笑われても譲れない
信じる力、一つだけ

もっと自分のために涙を
流していいんだと僕は思う
名前の無い色のために
流していいんだと僕は思う

たった一枚のキャンバスにこぼれた涙が
花の形になるかもしれない


21.空

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

何もない空からね 唄っていたい

君の前には何がある?
登りたくなる山はある 戻りたくなる山はある
君の前には何がある?
泳ぎたくなる海はある 凍えてしまう海はある

真夜中の街 さみしい目の少女
行き先もなく とぼとぼ歩く
本物の輝きはネオンなんかじゃない
自分の胸に聞いてみな!

今は何もない空からね 今を見降ろして
何もない空からね 唄っていたい
今は何もない空にはね いつか輝く
何もない空にはね 星がある

君の前には何がある?
自分が欲しい星はある 笑顔になれる星はある

疲れたと寝ころんで空見ても
流れ星はそう簡単に降らない
少しでも近づこうと山に登った もうすぐ雲まで届くよ

今は何もない空からね 今を見降ろして
何もない空からね 唄っていたい
今は何もない空にはね いつか輝く
何もない空にはね 星がある

真っ暗な空に 僕らが1つずつ星みつけ
色つけて光らせる ほら その手で

今は何もない空からね 今を見降ろして
何もない空からね 唄っていたい
今は何もない空にはね いつか輝く
何もない空にはね 星がある

君の手が夜空に見える
君の手は握っているんだ 空に輝く無数の星


22.春風

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

春風吹いたら それがスタートの笛の音
微かに感じる 暖かさに聞いた

今は何もやってない だけれども本当は違う
やれば東大だって入学(はい)れると君は言う
君は何もできない その台詞聞けばわかるさ
「できること」より「やること」 はずっと難しいから

周りは知らない奴ばかりだから足がすくんで
成功よりも失敗が頭から離れない

春風吹いたら それがスタートの笛の音
両目をこらして 慎重になるのは今じゃない
新しい土地や新しい人の中にこそ
チャンスが待ってる 生かしてくれるのを

一生懸命やったのに 誰一人認めてくれない
それでも僕は僕が好きだとハッキリ言える
だったらそれで十分だろう いや違う最高なんだよ
自分で認める努力だけは裏切らないから

「才能」なんて負け犬の言葉さ だからいらない
後悔をあやふやにする逃げ道はいらない

春風吹いたら 暇なんか吹き飛んでしまう
自宅でピコピコ レベル上げしている時じゃない
一生という名前のRPGのほうがいい
リセットのきかない 今があるからこそ

春風吹いたら それがスタートの笛の音
両目をこらして 慎重になるのは今じゃない
新しい土地や新しい人の中にこそ
チャンスが待ってる 生かしてくれるのを


23.マザー

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

あれだけ嫌だった暗闇が、今ではこんなに近くに感じる
本当に醜い物なんて、本当にあったのだろうか。
汚く映るすべてにも、美しい理由が潜んでいる、
そのわけを少し知って、複雑な愛に出会った。

僕は君のためなら、神様さえいじめてしまうだろう、
僕は君のためなら、いくつでも嘘をつくだろう。
僕の父や母が、そうしてきたように、
この世界の醜さを、この手で隠してしまうだろう。

いつか君は気づくだろう、この手のひらの向こう側に、
その時は世界じゃなくて、隠した僕を憎んでほしい。

つないだ手と手を離さぬように、僕にただできること、
君がまた強く生きれるよう、指差そう、歪んだこの背中を。

僕は何度も歌ったよ、世界が狂っていることを、
けど本当に大事だったのは、なぜそうなってしまうのかっていうこと。
醜い物を進んで作り出せるほど、僕たち人間は、強くはないだろう。

間違いも、汚さも、しょうがなく生まれ続けてる、
愛が美しいだけで、どうだろう、こんなに美しく見えるだろうか。

つながる手と手が、生み出すもの、温かい血の奥から、
どうしようもなくあふれてくる、美しい醜いを押しのけて。

顔を出した君の芽は、やがて萌える緑に変わり、
風を受けて、新しい命をつなぐ、僕はその時まで、

つないだ手と手を離さぬように、笑える人でありたい、
君の足が止まらないよう、生きる喜びをしめして。
つないだ手と手が辿る場所を、僕は夢見ている、
こんなにあたたかい涙に、もう一度、この世界を、信じてみようと思った。

ユアマザー、スマイルズ、オン、ユー


24.柔らかいローウィン

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

「きっと、月の裏側で、ウサギは、涙を流し、
蒼い星に帰りたい、そう想い、泣いている。」

そっと、呟いた君は、地面に、月を描いた
赤くはれた、目を細め、イビツに、3個、作った

つつかれた、ダンゴムシのように、丸くなる
君の、しゃがんだ、その背中

痛みはもう、君の頬を濡らし
光に、揺れた
ローウィン、ローウィン、ローウォン

全てを、銀に、染めてしまう
もう泣かなくていいよ

「今は、遠いとこだけど、いつか、旅行に行けるよ。
そしたら、迎えにゆこう、僕が運転するから。」

バカだね、と、君は泣き笑い
もう一つ、イビツな月を、描きました

痛みはもう、君の頬を濡らし
光に、揺れた
ローウィン、ローウィン、ローウォン

全てを、銀に、染めてしまう
もう泣かなくていいよ

泡のように、空へ昇ってゆく
光に、揺れて
ローウィン、ローウィン、ローウォン

イビツな月が、柔らかさに、見えて。


25.空を作りたくなかった

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

エリゴザール、スピューラミー、形はない
意味もない、それでも、それらはあるのです、ここに、こうやって

輝きをなぜ、壊してまで、人は意味を与える
そこにある存在、ただそのままをそのままに、僕は、肯定する

心臓、とことこ、響いてます
やさしい気持ちに、意味などいらない 永遠を、瞬間に

輝けるまま、壊れるまま、無限で透明な感性
あなたがぼくに、ぼくがあなたにのばす手に、価値などいらない


26.シータムン

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

飢路坐猪 「我意和胃栗」、艶裸女射林栗「麗里来」、
労路労路浪々路、初旅飢猪涙流「和胃栗嗚呼、、、」、
艶裸女射藍林栗「麗里来、麗里来、多栗」、
労路労路浪々路、飢裸女射林狸、涎流炎炉、

浮胃飢猪、怖射慄、不意走、暗陰路、
怖射飢猪、不意走、月陰路、

飢猪畏明狸炉有異悲倦、炉優得、不壊留有得留生得留、穏、
想、飢猪愉命理路有異悲倦、髏生栄、死多夢。
浮胃飢猪畏明狸炉有異悲倦、炉優得、不壊留有得留生得留、穏、
想、飢猪愉命理路有異悲倦、髏生栄、私誰夢。

飢路坐猪 「我意和胃栗」、艶裸女射林栗「麗里来」、
労路労路浪々路、初旅飢猪涙流「和胃栗嗚呼、、、」、
飢路坐猪 「我意和胃栗」、艶裸女射林栗「麗里来」、
労路労路浪々路、初旅飢猪涙流「和胃栗嗚呼、、、」、
艶裸女射藍林栗「麗里来、麗里来、多栗」、
労路労路浪々路、飢裸女射林狸、涎流炎炉、

浮胃飢猪、怖射慄、不意走、暗陰路、
怖射飢猪、不意走、月陰路、

飢猪畏明狸炉有異悲倦、炉優得、不壊留有得留生得留、穏、
想、飢猪愉命理路有異悲倦、髏生栄、死多夢。
浮胃飢猪畏明狸炉有異悲倦、炉優得、不壊留有得留生得留、穏、
想、飢猪愉命理路有異悲倦、髏生栄、私誰夢。


27.瞼の裏には

作詞:藤森真一
作曲:藤森真一

枯れないように枯れないように 君がくれた想いに水を与え続けた
両手広げ飛び跳ねても覆いつくせないほどの大きい喜びに

ある日君のくれた想いは 花朽ちて葉が落ちて
知らぬ間に枯れていた
それは水が足りないから?
それともたくさんあげすぎてしまったから?

あの日僕のせいで悲しむ両目から全部流れて枯れてしまったの?

君の怒ったその素振(そぶ)りも君の笑ったその顔も
僕の何もない手が何もない手にそっと触れたことも
思い出しては口遊むよ 君が歌ったあの歌を
うれしい時にだけ口遊んでいた君の声が聴きたくて

悲しませたくない 歌を聴いていたい
その気持ちだけでは 君は枯れてしまうんだね

たとえそれが本心じゃなくても君に冷たくできないよ
悲しませなければつかめない喜びもあったのになぁ

君の怒ったその素振(そぶ)りも君の笑ったその顔も
僕の何もない手が何もない手にそっと触れたことも
思い出しては口遊むよ 君が歌ったあの歌を
目を閉じればまぶたの裏にいるんだよ
君がどこにもいかないように


28.あさやけのうた

作詞:佐々木健太
作曲:藤森真一

ひっぱるほど縮んでゆく、かた結びのような愛と、
広がるほど薄まってく、みんながみんなを愛そうとする心。

僕らはそう、あの地平線のよう、
空と大地の、どちらが描くのか、わからない曲線。

終わりは恐ろしい、受け入れたくはないけど、
頂上の無い山も、ただの、ただの、苦痛でしかない。

それでもただ、月は輝いて、
生きる意味を、夜明けまで語った。

あさやけのうた、絶望をすべて癒やせるほど、
この世界は安っぽくできてないだけ。
あさやけはほら、狂ったようにすべてを照らす。
この鎖を絆に変える、雄叫びをあげろ。

二つも三つもあったら、
とっくに飛び降りてるだろう。
そのたびどんな気分だろう、
命が一つで良かった。

君は君がいない世界を想像できるかい?
家族、友人、恋人、風景、どんな映像を浮かべてるんだい?
けど、考えてみて欲しい、その視点は、その映像は、
どこまでいっても君の心に映ってる。
君がいない世界を君は想像なんてできない。
君がいなかった世界なんて、君にはもう既に不可能だ。
無いことを想像しろ、無いことを想像しろ、無いことを想像しろ、
けどそれはいつも君の空間を決して離れない。
本当に無いことなんて想像できない。
あなたの全存在に、ハッピーバースデイ。

あさやけのうた、母のくれたこの時間。
赤く染まった、父のくれたこの空間。
凍えた耳と、肺を突き刺してく冬の匂い。
この鎖を絆に変える、雄叫びをあげろ。


29.ジムノペディック

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

だから、僕が君に言いたいのは、
空き缶をつぶすように
伸びた爪をパチパチ切るように、
喋らないでくれってこと

コーヒーの湯気は幸せそうに、
くるくる踊ってるし
サティのピアノ曲も静かに、
優しく響いてるんだ

アルミホイールを噛んだ味がしそうな火曜日
ジムノペディはゆっくり水をかけてく

この世界がふやけてしまうその前に、
笑ってくれよ
そしたら僕は骨がバラバラになるくらい
風に吹かれて
もう一度君に会いにくるから

魚が空を羽ばたいてたら、
随分ましなんだけどな
何かふふっと笑ってから全部、
許せてしまいそうだろ

あいにく空は綺麗な曇り一つない蒼で
魚達は干からびて見当たらない

この世界がひび割れてしまわないように、
笑ってくれよ
そしたら僕は脚が外れてしまうくらい
雪に降られて
もう一度君に会いにくるから

水曜日の朝に君は、ピカデリーを聴いていた
柔らかな陽射しがそっと肩に落ちる

窓の向こうにひとすじの雲が伸びている、
その先を見て
僕は思わず君を大声で呼んでいた
その輝きを
じっと、じっと、消えるまで眺めていた


30.忘れないで

作詞:佐々木健太
作曲:佐々木健太

ありのままの君でいいなんて、俺は言わないぜ。
そうして生きていけないから君に、俺は歌うんだよ。

うまく、それらしいことばっかいってりゃ、とりあえずいい感じ。
そうだろ?濁った本当なんかより、フィクションのほうがいい。

だけどそれじゃ埋まらねえ、
穴ぼこがやっぱり僕らのリアリティー。

忘れないで、忘れないで、君がいつか俺を忘れても、
そこで君が笑ってるなら、優しくいられるなら。

今日も電車は運んでいくよ、僕らの魂を。
汗と、傘と、疑問を、びゅんびゅん、運んでいくよ。

誰か舌打ちしてる音が聞こえた気がした。
どうして、わざわざすり減るために、生きなきゃなんねんだろう。

くそったれの世界さ。
頑張りすぎなきゃ、誰もかまってもくれない。

忘れないで、忘れないで、俺たちはすり減るために生きてんじゃねえ、
そこで何が生まれたのかを、きみはもうわかってるんだろう。

凍ったっていうよりも、溶けられない感じだろう。
ひからびたっていうよりも、潤えない感じだろう。

忘れないで、忘れないで、君がいつか俺を忘れても、
そこで君が笑ってるなら、この世界を愛せるなら。

それでも愛せるなら。

君はもうありのままさ。